空想、妄想、創作
午後のシフト中のことだった。 日本語のコレクションについて質問したい、というパトロン(図書館利用者のこと)がいる、と言われてカウンターに行くと、そこには、くしゃくしゃの髪に、とがった耳の、背の高い男性が待っていた。 彼は、ようやく春めいてきた…
去る3月15日はH.P.ラブクラフトの命日でした。『邪神忌』というイベントも開催されていたそうです。 そんな日に、ふとおもいついたハイクふたつ。規則はメチャクチャですが。 I saw a tree, With a lonely bud, On the anniversary of HPL's death.(つぼみ、…
同人アンソロジーなどに寄稿するときはPubooの個人別ページを「ホームページ」として掲載してもらっていることが多く、なので導線としては逆になってしまうのですが、今年はyARn、クトゥルフ神話アンソロジー、『団地少女』アンソロジー、吸血鬼小説アンソロ…
あの日うまれた恋ごころ ルルイエみやげのマグネット。
「一般社会では、5月の第二日曜日に母の日を、6月の第三日曜日に父の日を祝うならわしになっていますね。なぜ、その日なのか、知っていますか?」 「いいえ」 「わが教団で、母なるハイドラさまと父なるダゴンさまを礼拝する日は?」 「ダゴンさまの祭日は、6…
今年、日本は冬が厳しく、雪が多かったり、関東あたりでもなかなか暖かくならなかったりなようですが、アメリカ東部、中西部は逆に暖冬で、特にここ数週間は、まだ3月半ばなのに5月〜6月くらいの陽気になったりもしました。 このあたりの桜は、ふだんは関東…
おもいついたときに書いてはtwitterに放流している短文ネタ。あまりまとめて発表するほどの価値や量があるものでもないのですが、ほっぽっておくと回収不能になってしまいそうなのでとりあえず。 ***** 鏡 「おや、お嬢さま、新しいカメラを買われたの…
Twitterではすでに告知しましたが、半年ぐらい放置していた『もし高校図書委員会の副委員長がH.P.ラブクラフトの「文学における超自然の恐怖」を読んだら』を更新しました。新しい (オチなし意味なし) エピソード「わがちちよ」の追加にくわえて、既発表ぶん…
ロードアイランド州プロヴィデンス、エンジェル通り598番地から送られるはずだったかもしれない手紙。 こんにちは。ロードアイランド州プロヴィデンス在住のH.P.ラブクラフトです。私は18歳から23歳までのあいだ引きこもりに近い生活を送り*1、21歳の誕生日…
今朝がた、この『もしも名門校の女子生徒会長がアブドゥル=アルハザードのネクロノミコンを読んだら(仮)』という本が出る (12月20日発売予定だそうです)、というニュースにからんで拙作『もし高校図書委員会の副委員長がH.P.ラブクラフトの「文学における超…
パターン1: わたしはアーカムではルームメイトと共にアパートの一室を借りて住んでいるのですが、ちょうど真上の部屋に、ひとり暮らしの老人が入居しています。かなりの高齢で、外を歩いているのを見ることはほとんどありません。家族や友人が訪ねてくること…
門を護る二体の像。 神の顔が上から通行者に目を光らせる。 謎の生物や…… ……七色に輝く虫に導かれて進む。 こっちだよ。 こっちだよ。 やあ。 僕の背中にお乗り。 そして森の中の道を進み…… ……石柱の並ぶ広場に出る。 そこで探索者が見たものは……!
昨日、ぼんやりとTwitterを眺めて、「だごん様」(このかた → 「創造の大蛸の海神」 - 墨東ブログ) に会いに行っているひとが複数人いるなあ、となんとなくおもっていたのですが、そういえば日本は海の日だったのですね。 海の日ということは、TwitterでH.P.…
先日アップした「もし高校図書委員会の副委員長がH.P.ラブクラフトの「文学における超自然の恐怖」を読んだら」の表紙絵をCOCOさんが描いてくださいました。(Twitterでの希望的観測全開のつぶやきを拾ってくださり、ありがとうございました! COCOさんのブロ…
だいぶまえにTwitterでつぶやいた、「高校図書委員会の副委員長がH.P.ラブクラフトの『文学における超自然の恐怖』を読んだら」(あるいは「文芸部における超天然娘の恐怖 (スーパーナチュラル・ホラー)」) のネタを書いてみました。 原典のほうは、まだ Intr…
「さあさあお立ち会い。御用とお急ぎでない方は、ゆっくりと聞いておいで見ておいで、お急ぎの方々も、ちょっと止まって聞いていっても損はない、急ぐのはいつでも急げるが、コレは今日見逃したら二度と見られないよ。 さて、お立ち会い。手前、ここに取り出…
実際にそういうイベントがある/あった、というわけではありませんので、ねんのため。 発端は、デイリーポータルZの記事 デイリーポータルZ:勝浦のカツオまつりは熱かった を読んだことでした。勝浦のカツオ祭りのイメージキャラクター「カッピー」がインス…
昨日の『今日の早川さん』の更新 (「存在の耐えられない軽さ」) を読んでいたら、こんな未来がおもい浮かびました。(絵にしたら1コマで表現できるネタのような気もするのですが、描けなかったので中途半端な文章ネタです。) (全文は「続きを読む」をクリック…
(個人的な事情で、いったん本文を非公開にさせていただきました。ご不便をおかけして申し訳ありません。)
全文はこちらからどうぞ。→http://togetter.com/li/10758 Twitterでは @takayeh のアカウントをつかって、H.P.ラブクラフトの『ダゴン』を「リアルタイム」更新したり (まとめたものはこちら)、南極遠征隊の報告会をミスカトニック大学から中継したり、ほぼ1…
「先輩ー、カメラの使いかた教えてください」 麗 (うるわ) が、そう言いながら、部室の窓ぎわに置かれたソファーで文庫本を読んでいたニシちゃんの隣に、ぽふり、と腰をおろした。 「横についてるボタン押したら、ふつうに起動するんじゃないの」 「それは知…
Monsters v.s. Deep Ones 番外編。2月14日ネタをやりましたので、いちおう対(?)になるものを。 (全文は「続きを読む」からお読みいただけます。) ーーーーー 「今日がなんの日だか、おぼえてる?」 ニシちゃんが言った。 わたしたちは、ハナの家の、庭に面し…
ふたたび、Monsters v.s. Deep Ones の後日談です。(本編の登場人物が全員出てくるわけではないので、後日談というよりは外伝と呼んだほうが正しいかもしれませんが。) 全文は「続きを読む」からどうぞ。 ーーーーー 俺は、短くなってきた煙草を右手の親指と…
Monsters v.s. Deep Ones の後日談、第3弾です。今回も時節ネタ。(全文は「続きを読む」からどうぞ。) ***** Oh! Such an unnamable being, The shapeless, sleepless, nameless thing! That which creeps up on me in the darkness of the night, The …
昨日につづいて時節ネタ。節分の話です。(全文は「続きを読む」からどうぞ。) ーーーーー 部長、ニシちゃん。本名、西春穂(にしはるほ)。2年生。体はちいさいけれど頭脳明晰、成績優秀、頼れるみんなのまとめ役。二本お下げの眼鏡っ娘。 部員そのいち。摩周…
Monsters v.s. Deep Ones の後日談的な話です。 本当はこういうとき、独立した短編になるように、登場人物の紹介・描写をもっとちゃんと入れないといけないとおもうのですが、今回、そのあたりをかなり手抜きしました。(ダメじゃん。) 本編を読まれていなく…
(個人的な事情により、いったん本文を削除させていただきました。ご不便をおかけして申し訳ありません。)
(個人的な事情で、いったん本文を非公開にさせていただきました。ご不便をおかけして申し訳ありません。)
この流れで、翻訳ネタをもうひとつアップしておこうとおもいます。だいぶ前に冒頭部だけを訳してみた「てるてる☆はあと」(エドガー・アラン・ポオの『告げ口心臓』[原題: The Tell-Tale Heart] のヤンデレ? 風翻案) を、すこしだけ方向性を変えて、全文訳し…
最後に、ノリが合わなくて実際には使用しなかったシーン、NG (NG?) シーン、おふざけシーンなどを集めたカットシーン集をお送りします。ジャッキー・チェン映画のスタッフロールの裏で流れているようなものを想像しながら読んでいただけると、とても嬉しいで…