『キリンヤガ』

前回のエントリにもちょこっとだけ関係のある話。


マイク・レズニック作の「キリンヤガ」というSF小説があって、自らの「伝統文化」を保持していくために「キリンヤガ」という名前の惑星に移住したある民族の話なのですが(そうだと記憶していますが、なにしろ読んだのが5年以上前なうえに、後述のように読み終えてすらいないので、間違ってたらごめんなさい)、大学生だったころ、自分の専攻にも関係ありそうなテーマだし、というぐらいの動機で手にとったものの、結局最初の数話を読んだだけで、それ以上読みすすめることができませんでした。


なぜ、そうなってしまったか、というと、自分が学ぼうとしていることに関係しているテーマだけに、(そして、決して幸せな物語ではないだけに)いろいろな考えが頭にうかんできてしまって、読むのがつらくなってしまったのですね。それは、まだ文化人類学という学問を学びはじめて日が浅いころだったから、私がそれらの考えをまとめる「ことば」を知らなかったからなのか、それとも、そういった「ことば」をたくさん学んだ(すくなくともそのころの自分にくらべれば)いまでも、やっぱり読みすすめることはできないのか。最近気になるのですけれども、まだ再読する機会がつかめないままです。日本語版は実家においてきてしまったし。

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)