St. Patrick's Day

そういえば、これについて書こうと思ってたのに、忘れてた。


3月17日は、St. Patrick's Dayでした。(少なくともアメリカではその日に祝うことになっています。) St. Patrickはアイルランド守護聖人で、この日はもともと、アイルランドで祝われる祭日だったのですが、アイルランド系移民が多い場所(アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど)でも祝われるようになり、そこから一般に広まったもののようです。


アメリカでは、(その人がアイルランド系のルーツを持っているかに関係なく)緑色のものを着たり飾ったり(緑色は、St. Patrickのシンボルでもあるクローバーに由来するらしく、現在ではアイルランドのシンボル色でもある)、アイルランド由来の料理を食べたり、アイルランドのビール(ギネスとか)を飲んだりする日になっています。(ビールに染料で緑の色をつけたものを出すバーなんかもあるんですが、それはうまいのか?) ボストンやシカゴのような大都市では、パレードもおこなわれます。ボストンは近いし、だいたい毎年この日は春休み中にあたるんですが、いまだに行ったことはありません。(そういえば、シカゴ出身の大学時代の友人が、シカゴでは川に染料を流して緑色にする、と言ってたけど、本当かな...。)

 
あと、アメリカではアイルランド人といえば大酒飲み、というステレオタイプが定着していて(清教徒が多かった初期アメリカの住民に対して、カソリックが主だったアイルランド系移民は飲酒に対する戒律がゆるかった、というのが理由のひとつとされる)、そのせいでSt. Patrick's Dayも「酒を飲む日」というふうに宣伝されたり、受け取られたりしていることもよくあるのですが、それは間違ったステレオタイプにもとづいたものであり、本当のアイルランド文化に対する冒涜である、という反対意見もあります。「民族文化」の固定化、商品化というのは、資本主義社会に共通の問題なんだなぁ。